最近読んだ論文まとめ(随時更新)
最近読んだ論文の要約。Google Scholarで論文検索やGoogle検索すれば読めるものも。
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大橋亮人, et al. "イベント履歴を用いたスケジュール推薦カレンダーシステム." 情報処理学会第 73 回全国大会 2 (2011): 4.
機械学習関連
近藤陽介, and 佐藤理史. "多項ナイーブベイズ分類を用いた日本語テキストの難易度判定手法の検討." 言語処理学会第 13 回年次大会発表論文集 (2007): 534-537.
- ナイーブベイズ分類というアルゴリズムを利用した、日本語文章の難易度カテゴライズ研究。機械学習とよばれる人工知能の研究課題のひとつで、難易度ごとのモデルの特徴をコンピューターに教えこませることで、対象文章の難易度を判定する。
Borriello, G. "Bayesian filters for location estimation." IEEE Pervasive Computing (2003).
- 位置情報センサーの精度を高めるために、ベイジアンフィルタを用いて、超音波センサー、赤外線センサー、レーザー光探知による位置情報推定システムを融合できることを示した
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- 既存のベイジアンフィルタでは分類しきれない画像付きスパムメッセージを分類するために、ファイルネーム・ファイルサイズ・画像位置といった画像情報を訓練データとしてベイジアンフィルタに流すことで、有効なアンチ画像スパムフィルタを作成できることを示した
風間淳一, 宮尾祐介, and 辻井潤一. "教師なし隠れマルコフモデルを利用した最大エントロピータグ付けモデル." 自然言語処理 11.4 (2004): 3-23.
- コーパスを用いてタグ付け器を教師あり学習させ、テクストにタグを付ける。ユーザーが手動でタグの誤りを修正するフィードバックを行うことで、コーパスの精度を高める。
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- メールの自動タグ付けシステムを開発。ユーザーはタグ付けにミスがあればそれを修正し、ミスがなければ何もしない。この暗黙の(implicit)フィードバックを用いた訓練システムが有効であることを示した。
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- 通信授業はどれも単調で興味あるものを探すのが難しい。動画内の発話や文字を認識するシステムを使い、動画を自動でタグ付け、セクションごとに分類して、ユーザーが興味ある動画のセクションにたどり着きやすくする。
Web上での人物評価関連
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- オンラインオークション等、個人の人物評価情報が必要とされるサービスにおいては、レーティングシステムが使われる。レーティングシステムを効果的にするは、レーティングするためのコストが低いこと、レーティングを比較できる取引相手が多くいること、他人になりすますことが難しいこと、レーティングシステムのホストが信頼できること、が挙げられる。
Das, Manoj. "Using Social Networking Sites (SNS): Mediating Role of Self Disclosure and Effect on Well-being." Editorial Team: 30.
- ヒトは自己開示(他人と自分のことについて共有すること)で、結束を強くする。例えば友だちがいなくとも、社会から疎外されても、自分の容姿に自信がなくとも、テクストベースのSNSでは、これらはフラットなので、気にせずSNSを使うことができる。SNS上で自己開示することで、社会的結束を感じ、幸福になる。
緒方進, et al. "Web 上のテキスト情報を用いた人物評価手法." 情報処理学会研究報告 (2005): 9-14.
- Web上の書き込み記事から人物の特徴を評価するために、テキストマイニング手法を適用し、EQ(Emotional Intelligence Quotient)で人物評価を行った。
通知システム関連
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- モバイルデバイスからのメッセージ等情報提示の過度な負担を軽減するために、加速度計付きのコンテキスト・アウェア・コンピューティング・デバイスを開発して計測した結果、ランダムに情報提示するより、2つの身体動作の移行期に情報提示した時のほうが、負担が軽減されることがわかった。
笠井裕之, and 倉掛正治. "受信ユーザ状況に依存したモバイル向け情報通知制御システム." 情報処理学会論文誌 48.3 (2007): 1393-1404.
- ユーザーがモバイル端末画面上に注意を向けているかどうか、モバイル端末上のタスクの状況に着目。通知の提示時間やタイミングを制御することで、ユーザーのタスクを極力邪魔することなく、ユーザーが気づきやすいように情報を提示できる機能、さらにユーザーが気付かなかったであろう情報を特定し再掲示する機能を提供する
三好史隆, et al. "タスク集中度と認知時間を指標とした周辺表示法の評価." 電子情報通信学会論文誌 A 89.10 (2006): 831-839.
- 情報が提示された時に周辺表示法がユーザーに与える”情報提示の気づかせやすさ”と”メインタスクへの妨害の度合い”を定量化することで、あらかじめ情報の重要度がわかっている場合、周辺情報の重要度や緊急性を考慮して提示方法を選択することができる。
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